ウォークイン型恒温恒湿器は、製品によって温湿度範囲や省エネ性能などが異なります。
本記事では、製品例を紹介し、機能面の特徴や選定時に押さえておきたいポイントをまとめました。
人が入室できる大型の環境試験室です。恒温恒湿槽と異なり、机などを設置して内部で人が連続的な実験や測定を行うことを前提としています。開発・研究部門の技術者が、作業環境の再現や製品評価のために使用する装置です。
※Google検索で「恒温恒湿器 ウォークイン」と検索した際に表示された上位2メーカーを紹介(2025年10月14日時点)。

大型製品や複数サンプルの信頼性試験に適した、ウォークイン型恒温恒湿器です。
最大約19.6m3の試験空間を備えており、温度は-10℃から+80℃まで(オプションで-40℃対応)、湿度は15%から95%RHまでの範囲を安定制御します。さらに、霜取り不要の構造により、低温・低湿条件でも長時間の連続運転が可能です。
環境への配慮として、低GWP(地球温暖化係数)冷媒である「R-448A」を採用。従来の冷媒(R-404A)と比較してGWP値を約65%低減※し、省エネルギー性と将来的なメンテナンス性を両立させています。

試験室床面積2m2以上の恒温恒湿試験に対応するウォークイン型試験室です。
現地で組み立てる仕様のため、設置スペースや試料サイズに応じた柔軟なレイアウトが可能。低床構造を採用しており、大型・重量物試料の搬入出も容易です。
高精度冷却システムにより最大60%※の省エネを実現し、長時間の安定試験をサポートします。LAN接続による遠隔監視や自動警報通知機能を標準搭載し、試験管理の効率化と安全性を両立。
一般的な信頼性評価から、自動車部品など高発熱試料の厳しい試験条件まで対応できる、高性能かつ環境配慮型の恒温恒湿室です。
ウォークイン型は多くの場合、現地でのパネル組み立て・据付工事が必要です。導入はヒアリングから仕様設計、製作、現地施工、試運転調整へと進みます。
設置にあたっては、装置総重量に耐える「床の耐荷重(基礎工事の要否)」と「大型部材の搬入経路」の確認が特に重要です。
大容量の動力電源や給排水設備、装置本体などから発生する熱への対策も必須となります。
ウォークイン型恒温恒湿器といっても、試験空間の大きさや温湿度の制御範囲、省エネ性能などは製品によって異なります。長時間の連続運転を重視する場合や、複数サンプルを同時に試験したい場合など、自社の試験目的や設置環境を明確にすることが重要です。
求める試験条件に合わせて、適切な恒温恒湿室を選定しましょう。
次の記事では、環境試験のニーズ別におすすめの恒温恒湿器製品を取り上げています。



※1 オプションのタンクを増設した場合の連続運転時間
※2 参照元:【PDF】安定性試験チャンバー|ナガノサイエンス公式(https://www.naganoscience.com/ja/wp-content/uploads/2023/11/NST_2023all_1127.pdf)