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耐候性試験とは?目的や対象材料について

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目次

新製品の開発や品質保証において、屋外環境での耐久性を確認することは極めて重要です。この記事では、耐候性試験の基礎から実施する目的、対象となる材料、そしてよく混同される恒温恒湿器との違いについて解説します。

耐候性試験とは

耐候性試験とは、プラスチックや塗料、繊維といった材料・製品が、自然環境下でどの程度の耐久性(耐候性)を持っているかを評価する試験です。

屋外で使用される製品は、常に以下の自然環境の影響を受け、経年劣化していきます。

これらの要因によって生じる変色、変形、ひび割れ、強度の低下などを、人工的な環境または実際の屋外環境で再現し、確認するのが耐候性試験です。

試験方法には主に、実際に屋外に設置する「屋外暴露試験」と、人工光源(キセノンランプやカーボンアークなど)を用いて劣化を早める「促進耐候性試験(ウェザーメーター試験)」の2種類があります。

耐候性試験の必要性

現代の製品開発において、耐候性試験は不可欠なプロセスです。なぜなら、製品が市場に出た後に想定外の劣化を起こすと、重大な事故やクレームにつながるリスクがあるからです。

例えば、橋梁や建築物が耐久性を維持できずに破損すれば、人命に関わる事故になりかねません。また、自動車の塗装が短期間で剥がれてしまえば、商品価値は著しく損なわれます。

私たちは耐候性試験を実施することで、製品が「いつまで安全に使えるか」という寿命を予測し、適切なメンテナンス時期を判断したり、環境に適合した材料を選定したりすることが可能になります。

耐候性試験を行う目的は?

耐候性試験を行う主な目的は、大きく分けて以下の3点です。

  1. 製品寿命の予測: 自然環境を模したストレスを与えることで、数年~数十年後の劣化状態を短期間でシミュレーションし、製品の寿命を予測します。特に促進耐候性試験では、屋外での劣化を数週間単位に短縮して確認できるため、迅速な製品開発に役立ちます。
  2. 品質と安全性の確保:製品が過酷な気象条件でも機能を維持できるかを確認し、市場での不具合発生を防ぎます。これにより、ユーザーの安心・安全を守るとともに、メーカーとしての信頼性を確保します。
  3. 材料選定と改良:新しい材料や製法を採用する際、既存のものと比較して耐久性が十分かを見極める判断材料となります。例えば、塗料やプラスチックの配合を変えた際に、どちらがより環境に強いかを定量的に評価できます。

耐候性試験を行う製品・材料

耐候性試験は、屋外で使用されるものだけでなく、屋内で日光や湿度の影響を受ける可能性のあるものまで、幅広い製品・材料に対して行われます。

【主な対象材料】

【主な対象製品】

これらはJIS規格やISO規格などで試験方法が細かく規定されており、製品の用途に合わせた適切な試験条件を選択する必要があります。

耐候性試験機と恒温恒湿器の違いは?

環境試験において「耐候性試験機」と「恒温恒湿器(恒温恒湿槽)」は混同されがちですが、その役割と機能には明確な違いがあります。結論から言えば、「光(太陽光)」の要素を含むかどうかが最大の相違点です。

耐候性試験機

主な目的は「屋外環境による劣化の促進」です。温度や湿度に加えて、太陽光(紫外線)を模擬する強力なランプ(光源)を備えています。さらに雨を模したシャワー機能などを用い、光・熱・水の複合的な要因で材料を意図的に劣化させます。

恒温恒湿器

主な目的は「一定の温湿度環境の保持」です。温度と湿度を制御して一定に保つことに特化しており、基本的に光の照射機能は持ちません。

環境試験としての用途は、高温高湿下での動作確認や、部材の保管、吸湿による変化の確認などが中心です。また、微生物の培養や産業用部品の乾燥など、試験以外の用途にも広く使われます。

したがって、紫外線による色あせや樹脂の劣化を見たい場合は「耐候性試験機」を選び、単に温湿度の変化による製品への影響や保管耐久性を見たい場合は「恒温恒湿器」を選ぶのが適切です。

環境試験のニーズ別
恒温恒湿器3
複数条件の試験
効率よく行いたい
ハイフレックス ネオ イーエスHIFLEX NEO-ESシリーズ
ETAC(エタック)
HIFLEX NEO-ESシリーズ
画像引用元:ETAC公式サイト
(https://etac.jp/product_category/environmental-test-chamber/ )
特徴
  • 1台分の床面積に複数試験槽を実装できる段積みモジュール構成
    今あるスペースで複数条件を同時に回せるので、評価渋滞を解消
  • 水蒸気回収+UV殺菌で水質を安定維持し、1度の給水で1,000時間の連続運転が可能※1
    加湿水由来の試験中断を抑えて再試験・スケジュール遅延を抑制できる。
活用シーン
  • 長時間試験(例:85℃/85%RH)
  • 通電湿熱試験(THBなど)
  • 小型・多品種の並列評価
  • 長期間連続運転
温湿度サイクル試験
期限内に消化したい
エーアールARシリーズ
ESPEC(エスペック)
ARシリーズ
画像引用元:ESPEC公式サイト
(https://www.espec.co.jp/products/env-test/ar/)
特徴
     
  • 18℃/分クラスの高レート昇降温で-40↔85℃/30–95%RHなどの繰り返しサイクルを短時間で処理。
    評価回転数を引き上げられる。
  • 設定値への安定復帰が短く、オーバー/アンダーシュートや設定外滞留を抑制
    その結果、プロファイル再現性が安定し、再試験リスクを低減
活用シーン
  • 温度・温湿度サイクル
  • 短納期の大量評価
  • 大型/高発熱サンプル
  • 試作~量産前の反復検証
監査準備
時間消費を抑えたい
エヌエスティーNSTシリーズ
ナガノサイエンス
NSTシリーズ
画像引用元:ナガノサイエンス公式サイト
(https://www.naganoscience.com/ja/wp-content/uploads/2023/11/NST_2023all_1127.pdf)
特徴
  • 電子記録と監査証跡で操作ログや変更履歴を自動保存。「誰が・いつ・何を行ったか」を、監査時に求められる完全性を保った状態のデータで出力でき、準備の手作業を削減
  • 医療の国際標準のICHQ1A条件に適合※2する、厳密な槽内環境制御。
    各国規制当局の要求基準を満たす信頼性の高いデータ取得が可能
活用シーン
  • ICH長期/加速保存
  • 治験薬・原薬の保管
  • 包装・容器の保存安定性
  • 化粧品・食品の保存性評価

※1 オプションのタンクを増設した場合の連続運転時間
※2 参照元:【PDF】安定性試験チャンバー|ナガノサイエンス公式(https://www.naganoscience.com/ja/wp-content/uploads/2023/11/NST_2023all_1127.pdf

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