自社に合った恒温恒湿器が見つかるサイト|テンピュラボ » 恒温恒湿器の種類 » インキュベーターとは

インキュベーターとは

⽬次を開く⽬次を閉じる
目次

信頼性評価や品質保証の現場において、温度や湿度を長時間にわたり安定させて試料を評価する装置は重要です。本記事では、環境試験用途のインキュベーターについて解説します。

インキュベーターとは

一般的には、生物や細胞を一定温度で培養する装置のことです。産業分野では、温度や湿度を長時間安定させて材料・部品の耐久性を評価する装置としても用いられ、「恒温(恒湿)器」と呼ばれます。医療・製薬・素材・電装などの分野におけるR&Dや品質保証部門が主なユーザーです。

インキュベーターを取り扱う
メーカーと製品

Googleで「インキュベーター」と検索し表示される上位3製品を紹介します。(※2025年10月14日調査時点)

ヤマト科学(IS402)

IS402の画像
画像引用元:ヤマト科学公式HP
(https://www.yamato-net.co.jp/product/show/is402/)

温度管理のみが必要な培養・保存・温調試験に向く汎用小型モデルです。研究・検査用途の恒温器(インキュベーター)として位置づけられています。

+5℃から+80℃までの温度を精度よく制御可能。97Lの内容積はフラスコやサンプル容器を整理して配置しやすいサイズ感となっています。

アドバンテック東洋
(TVNシリーズ)

TVNシリーズの画像
画像引用元:アドバンテック東洋公式HP
(https://www.advantec.co.jp/products/food/)

庫内温度の均一性に配慮したエアジャケット自然対流式の恒温インキュベーターで、卓上からフロア設置までワーク量に合わせて選定できるラインナップを取り揃えています。使用可能な温度の範囲は、+5℃から+80℃までの温度です。

細菌・酵母などの培養、食品保存試験、一般的な温調保持が中心で、湿度制御が不要な環境制御に適しています。

東京理化器械
(LTE-510、LTE-1010型)

LTE-510、LTE-1010型の画像
画像引用元:東京理化器械公式HP
(https://ssl.eyela.co.jp/products/list/lte)

低温域の温度制御を重視したインキュベーターです。冷却機構を備えた強制対流方式を採用し、-10から+60℃までの広い温度範囲を一台でカバーします。

150LのLTE-510型と300LのLTE-1010型を展開しており、処理量や設置スペースに応じた選択が可能です。

導入の流れと設置要件

まず試験プロファイル(温度・湿度範囲、変化速度、保持時間)、内容積、試料寸法・発熱を整理し、規格適合とオプション有無を確認して候補機を絞り込みましょう。

次に、遠隔監視やデータ取得など運用要件と保守体制を見積・デモで検証します。設置する製品が決まったら、電源容量、給排水・排気、搬入経路、床耐荷重、周囲の保守スペース、空冷時の換気、上階での漏水対策を整えましょう。据付後にメーカー立会いの動作確認と保守契約を手配してください。

用途ごとに温度管理の
幅と使い勝手で選ぶ

本記事で取り上げた3機種は、いずれも恒温性能や安全性、運用のしやすさを重視した実務志向のモデルです。

ヤマト科学のIS402は、97Lの中容量にプログラム運転と安定した温度分布を備えた汎用機で、日常の恒温作業に幅広く対応します。

アドバンテック東洋のTVNシリーズは、29から310Lの豊富な容量展開と最大100ステップのプログラム運転、自然対流ならではの扱いやすさで、培養や試験など多用途に使える柔軟性を重視したモデルです。

東京理化器械のLTE-510/1010は、-10から+60℃までの低温域まで一台で賄える点と省エネ制御、振盪機との組み合わせなど拡張性に強みがあり、医薬品の低温保存試験や、電子部品の耐寒・温度サイクル試験などの用途に適しています。

環境試験のニーズ別
恒温恒湿器3
複数条件の試験
効率よく行いたい
ハイフレックス ネオ イーエスHIFLEX NEO-ESシリーズ
ETAC(エタック)
HIFLEX NEO-ESシリーズ
画像引用元:ETAC公式サイト
(https://etac.jp/product_category/environmental-test-chamber/ )
特徴
  • 1台分の床面積に複数試験槽を実装できる段積みモジュール構成
    今あるスペースで複数条件を同時に回せるので、評価渋滞を解消
  • 水蒸気回収+UV殺菌で水質を安定維持し、1度の給水で1,000時間の連続運転が可能※1
    加湿水由来の試験中断を抑えて再試験・スケジュール遅延を抑制できる。
活用シーン
  • 長時間試験(例:85℃/85%RH)
  • 通電湿熱試験(THBなど)
  • 小型・多品種の並列評価
  • 長期間連続運転
温湿度サイクル試験
期限内に消化したい
エーアールARシリーズ
ESPEC(エスペック)
ARシリーズ
画像引用元:ESPEC公式サイト
(https://www.espec.co.jp/products/env-test/ar/)
特徴
     
  • 18℃/分クラスの高レート昇降温で-40↔85℃/30–95%RHなどの繰り返しサイクルを短時間で処理。
    評価回転数を引き上げられる。
  • 設定値への安定復帰が短く、オーバー/アンダーシュートや設定外滞留を抑制
    その結果、プロファイル再現性が安定し、再試験リスクを低減
活用シーン
  • 温度・温湿度サイクル
  • 短納期の大量評価
  • 大型/高発熱サンプル
  • 試作~量産前の反復検証
監査準備
時間消費を抑えたい
エヌエスティーNSTシリーズ
ナガノサイエンス
NSTシリーズ
画像引用元:ナガノサイエンス公式サイト
(https://www.naganoscience.com/ja/wp-content/uploads/2023/11/NST_2023all_1127.pdf)
特徴
  • 電子記録と監査証跡で操作ログや変更履歴を自動保存。「誰が・いつ・何を行ったか」を、監査時に求められる完全性を保った状態のデータで出力でき、準備の手作業を削減
  • 医療の国際標準のICHQ1A条件に適合※2する、厳密な槽内環境制御。
    各国規制当局の要求基準を満たす信頼性の高いデータ取得が可能
活用シーン
  • ICH長期/加速保存
  • 治験薬・原薬の保管
  • 包装・容器の保存安定性
  • 化粧品・食品の保存性評価

※1 オプションのタンクを増設した場合の連続運転時間
※2 参照元:【PDF】安定性試験チャンバー|ナガノサイエンス公式(https://www.naganoscience.com/ja/wp-content/uploads/2023/11/NST_2023all_1127.pdf

環境試験のニーズ別 恒温恒湿器3選
環境試験のニーズ別
恒温恒湿器3