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恒温恒湿室の事例

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目次

恒温恒湿室の導入を検討する際に押さえておきたい、装置選定の観点や設置・コスト面での注意点を整理。用途や試験条件に適した機種を選ぶための基本視点をまとめ、効率的で精度の高い評価環境を実現するためのヒントを紹介します。

恒温恒湿室とは

温度と湿度をJIS規格等の基準で一定に保つ部屋型の大型設備です。恒温恒湿器(槽)とは異なり、人が中に入って作業したり、自動車や大型の機器全体といった大型の試験体を収容したりすることが可能。

材料試験や基礎研究など、厳密な環境が求められる信頼性評価の標準機として位置づけられており、大学の研究施設や、精密機器・電子部品を扱う製造・検査部門などで活用されています。

恒温恒湿室を取り扱う
メーカーと製品

※Google検索で「恒温恒湿室」と検索した際に表示された上位2メーカーを紹介しています(2025年10月14日時点)。

ETAC
(COLONIA E シリーズ)

エタック(COLONIA)イメージ
画像引用元:ETAC公式HP
(https://etac.jp/product/colonia/)

−10℃から+80℃までの温度と、15%から95%RHまでの湿度を高精度に制御し、長時間の連続試験でも安定した環境を維持します。二元冷凍機ユニットを追加すれば、−40℃の低温運転も可能です。

空調ユニットのフラット化により試験スペースを広く確保でき、作業効率を向上させます。環境への配慮として、低GWP(地球温暖化係数)冷媒「R-448A」を採用。従来の冷媒(R-404A)と比較してGWP値を約65%低減し、省エネルギー性と持続的な運用性を両立しています。

※参照元:ETAC公式HP/2025年10月時点で公式HPで確認できた情報(https://etac.jp/product/colonia/)

オリオン機械(PAP-Rシリーズ)

オリオン機械(PAP-Rシリーズ)イメージ
画像引用元:オリオン機械公式HP
(https://www.orionkikai.co.jp/product/pap/cleanroom/)

大掛かりな設置工事を必要としない「ユニット型」の精密空調機(PAP-Rシリーズ)です。研究施設や生産現場の既存のスペースに本機を設置するだけで、その場所(部屋)全体を高精度な恒温恒湿環境(=恒温恒湿室)に変えられます。

設定値に対して温度は±0.2℃、湿度は±2.0%という狭い範囲で制御可能。電子部品や金属、フィルムなど温湿度の影響を受けやすい試験・生産工程に適した環境を構築します。

導入の流れと設置要件

導入計画では、設備費(初期コスト)に加え、昼夜連続運転を前提とした消費電力やメンテナンス費などのランニングコストを総合的に検討することが重要です。

設置にあたっては、機器本体のための一定のスペース確保のほか、空調設備(室外機など)の位置も考慮しなくてはなりません。

また、冷却や湿度調整に水を使用するため、給排水設備の設計が必須要件です。給排水計画が設置場所を制限する要因にもなります。

導入前にこれらのユーティリティやスペース要件を満たせるか、事前の確認が不可欠です。

試験精度と運用効率を
高める恒温恒湿室とは

恒温恒湿室には、大容量で長時間の連続試験に対応するモデルや、高精度な温湿度管理と清浄度(クリーン環境)を両立できる空調システム一体型のモデルなど、多様な種類があります。

製品を選定する際は、温湿度範囲や容量といった基本スペックに加え、省エネ性能や、動力電源・給排水といったユーティリティ要件の確認も必要です。自社の試験目的と設置環境に適切な一台を見つけましょう。

次の記事では、環境試験のニーズ別におすすめの恒温恒湿器製品を取り上げています。

環境試験のニーズ別
恒温恒湿器3
複数条件の試験
効率よく行いたい
ハイフレックス ネオ イーエスHIFLEX NEO-ESシリーズ
ETAC(エタック)
HIFLEX NEO-ESシリーズ
画像引用元:ETAC公式サイト
(https://etac.jp/product_category/environmental-test-chamber/ )
特徴
  • 1台分の床面積に複数試験槽を実装できる段積みモジュール構成
    今あるスペースで複数条件を同時に回せるので、評価渋滞を解消
  • 水蒸気回収+UV殺菌で水質を安定維持し、1度の給水で1,000時間の連続運転が可能※1
    加湿水由来の試験中断を抑えて再試験・スケジュール遅延を抑制できる。
活用シーン
  • 長時間試験(例:85℃/85%RH)
  • 通電湿熱試験(THBなど)
  • 小型・多品種の並列評価
  • 長期間連続運転
温湿度サイクル試験
期限内に消化したい
エーアールARシリーズ
ESPEC(エスペック)
ARシリーズ
画像引用元:ESPEC公式サイト
(https://www.espec.co.jp/products/env-test/ar/)
特徴
     
  • 18℃/分クラスの高レート昇降温で-40↔85℃/30–95%RHなどの繰り返しサイクルを短時間で処理。
    評価回転数を引き上げられる。
  • 設定値への安定復帰が短く、オーバー/アンダーシュートや設定外滞留を抑制
    その結果、プロファイル再現性が安定し、再試験リスクを低減
活用シーン
  • 温度・温湿度サイクル
  • 短納期の大量評価
  • 大型/高発熱サンプル
  • 試作~量産前の反復検証
監査準備
時間消費を抑えたい
エヌエスティーNSTシリーズ
ナガノサイエンス
NSTシリーズ
画像引用元:ナガノサイエンス公式サイト
(https://www.naganoscience.com/ja/wp-content/uploads/2023/11/NST_2023all_1127.pdf)
特徴
  • 電子記録と監査証跡で操作ログや変更履歴を自動保存。「誰が・いつ・何を行ったか」を、監査時に求められる完全性を保った状態のデータで出力でき、準備の手作業を削減
  • 医療の国際標準のICHQ1A条件に適合※2する、厳密な槽内環境制御。
    各国規制当局の要求基準を満たす信頼性の高いデータ取得が可能
活用シーン
  • ICH長期/加速保存
  • 治験薬・原薬の保管
  • 包装・容器の保存安定性
  • 化粧品・食品の保存性評価

※1 オプションのタンクを増設した場合の連続運転時間
※2 参照元:【PDF】安定性試験チャンバー|ナガノサイエンス公式(https://www.naganoscience.com/ja/wp-content/uploads/2023/11/NST_2023all_1127.pdf

環境試験のニーズ別 恒温恒湿器3選
環境試験のニーズ別
恒温恒湿器3